進出国に即したサステナビリティ戦略と、初のサステナビリティ・レポートを策定。
アフリカで操業する上場の天然ガス探鉱・生産会社は、進出国のサステナビリティ目標と整合し、操業継続のための社会的ライセンス(license to operate)を維持できる実効的なサステナビリティ戦略の策定に大きな課題を抱えていました。同社はかつてマテリアリティ評価を実施し、社内ESGデータを収集していましたが、それらのインサイトを効果的に活用する包括的なアプローチを持っていませんでした。同業他社がサステナビリティ戦略を相次いで発表する中、同社は自社の状況と進出国に即したオーダーメイドの戦略を構築することを望んでいました。
同社は、サステナビリティを社内のみで対応するには相応のリソースと専門性が必要であると認識していました。汎用的な既製ソリューションは高コストである上に自社のニーズには不十分であると懸念しており、また、複数の報告フレームワークへの整合の複雑さに直面し、サステナビリティ活動を一貫して発信する力が損なわれていました。
クライアント初のサステナビリティ・レポートを公表
NPAはまず、クライアントの既存のESG関連資料、これまでの活動、戦略的な志向を評価しました。その上で、グローバルなメガトレンド、投資家の期待、業界のベストプラクティス、クライアントの事業に関連する規制動向を盛り込んだガイダンス文書を提供しました。さらにマクロ分析を実施し、クライアントのビジネスモデルを進出国の環境・社会・経済アジェンダ、ならびに国連の持続可能な開発目標(SDGs)と整合させました。
- 01
ステップ1:ステークホルダー全体像の把握
主要ステークホルダーとその期待をマッピングし、13社の同業他社を対象とした競合ベンチマーキングを行い、クライアントのESG志向を業界内で位置付けました。この分析を通じて、競合各社がESGをビジネスモデルにどう統合しているかを示す分類体系を構築し、業界のESG成熟度に関する洞察をクライアントに提供しました。
- 02
ステップ2:マテリアリティ評価のレビュー
NPAはクライアントのマテリアリティ評価を見直し、中核となるサステナビリティ・トピックを特定するためのマテリアリティ・マトリクスを構築しました。各トピックをステークホルダーおよび事業へのインパクトに応じて分類し、「必須対応」と「推奨対応」に整理しました。
- 03
ステップ3:データ収集
NPAは、初回サステナビリティ・レポート作成の効率化と、今後の運用にも活用できるベストプラクティスのデータ収集テンプレート構築を目的に、データ管理用スプレッドシートを開発しました。プロセスでは、過去のデータ収集手法を見直し、データソースを特定し、戦略と開示ニーズを支えるためにギャップを是正しました。
- 04
成果:戦略策定とサステナビリティ・レポートの作成
NPAは、各種評価、ベンチマーキング、ワークショップに基づき、企業の成長とともに進化できる、長期的かつオーダーメイドのサステナビリティ戦略を構築しました。クライアントと共同で、価値観・取り組み・志向・進捗を示す初のサステナビリティ・レポートを作成しました。公表後もNPAは、戦略の精緻化と実装、全社向け研修、そして第2回サステナビリティ・レポートのドラフト作成を引き続き支援しています。
クライアントは、自社の市場・国情に即した包括的なサステナビリティ戦略の構築に成功しました。この戦略は同社のサステナビリティ活動を牽引する中核となっています。戦略を伝えるサステナビリティ・レポートは投資家から肯定的な評価を得て、業界のベストプラクティスと整合する、透明性が高く先進的な企業としての立ち位置を確立しました。NPAによる継続的な支援は、データ収集手法の改善、今後の分析に向けたギャップの特定、そして報告にとどまらない長期的なコミットメントの強化を通じて、クライアントのサステナビリティ活動をさらに前進させています。
